インフレ時代は「売上」より「粗利」を守る会社が生き残る
ここ数年、多くの経営者とお話ししていて感じることがあります。
「売上は伸びているのに、お金が残らない。」
これは決して珍しい話ではありません。
原材料費、人件費、外注費、運送費など、あらゆるコストが上昇しています。価格転嫁が追いつかなければ、売上が増えても利益は減り、資金繰りは苦しくなります。
インフレ時代は、「売上至上主義」から脱却しなければならない時代なのです。
売上が増えるほど苦しくなる会社
僕自身も、売上だけを追いかけていた時期がありました。
新規契約を増やし、仕事量も増えました。
ところが、通帳の残高は思うように増えない。
忙しいのに利益が出ない。
そんな経験をしました。
原因は、売上ではなく「粗利」を見ていなかったことです。
何を売るかが重要になる
インフレでは、すべての商品・サービスを同じように扱うことは危険です。
利益率の低い仕事ばかり増えれば、社員は忙しくなるだけで会社にはお金が残りません。
だからこそ必要なのは、
- 利益率の高い商品・サービスへ集中する
- 値上げできる商品を育てる
- 価格ではなく価値で選ばれる会社になる
という発想です。
利益の薄い仕事を続けることは、会社の体力を少しずつ奪っていきます。
「忙しい」は経営指標ではない
中小企業では、
「忙しいから大丈夫」
と思い込んでしまうことがあります。
しかし、忙しさと利益はまったく別です。
社員が疲弊し、利益が残らず、資金繰りが苦しくなる。
これでは経営とは言えません。
本当に見るべきなのは、
どれだけ粗利を生み出せたか。
そこに経営者の目線を変える必要があります。
ドラッカーも「前提を疑え」と言っている
ドラッカーは、変化の時代ほど「これまでの前提」を疑うことが重要だと説いています。
インフレ時代も同じです。
「売上を増やせば会社は良くなる」
という前提は、もはや通用しない場面が増えています。
売上ではなく、付加価値。
数量ではなく、利益。
価格競争ではなく、価値競争。
この発想への転換が、これからの中小企業には欠かせません。
社長の自由は、粗利から生まれる
僕は、経営とは「社長の自由を守ること」だと考えています。
自由とは、
- 資金繰りを心配せず眠れること
- 値引きをしなくても選ばれること
- 好きな顧客と仕事ができること
- 将来への投資を自分で決断できること
その自由を支えているのは、売上ではありません。
十分な粗利と、会社に残るお金です。
インフレ時代だからこそ、売上を追う経営から、お金を残す経営へ。
その視点の転換が、これからの会社の未来を大きく左右するのではないでしょうか。


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