国立市 庄司会計事務所 (合同会社みらいスコープ)

インフレ時代の経営②「インフレ時代は「売上」より「粗利」を守る会社が生き残る」

インフレ時代は「売上」より「粗利」を守る会社が生き残る

ここ数年、多くの経営者とお話ししていて感じることがあります。

「売上は伸びているのに、お金が残らない。」

これは決して珍しい話ではありません。

原材料費、人件費、外注費、運送費など、あらゆるコストが上昇しています。価格転嫁が追いつかなければ、売上が増えても利益は減り、資金繰りは苦しくなります。

インフレ時代は、「売上至上主義」から脱却しなければならない時代なのです。


売上が増えるほど苦しくなる会社

僕自身も、売上だけを追いかけていた時期がありました。

新規契約を増やし、仕事量も増えました。

ところが、通帳の残高は思うように増えない。

忙しいのに利益が出ない。

そんな経験をしました。

原因は、売上ではなく「粗利」を見ていなかったことです。


何を売るかが重要になる

インフレでは、すべての商品・サービスを同じように扱うことは危険です。

利益率の低い仕事ばかり増えれば、社員は忙しくなるだけで会社にはお金が残りません。

だからこそ必要なのは、

  • 利益率の高い商品・サービスへ集中する
  • 値上げできる商品を育てる
  • 価格ではなく価値で選ばれる会社になる

という発想です。

利益の薄い仕事を続けることは、会社の体力を少しずつ奪っていきます。


「忙しい」は経営指標ではない

中小企業では、

「忙しいから大丈夫」

と思い込んでしまうことがあります。

しかし、忙しさと利益はまったく別です。

社員が疲弊し、利益が残らず、資金繰りが苦しくなる。

これでは経営とは言えません。

本当に見るべきなのは、

どれだけ粗利を生み出せたか。

そこに経営者の目線を変える必要があります。


ドラッカーも「前提を疑え」と言っている

ドラッカーは、変化の時代ほど「これまでの前提」を疑うことが重要だと説いています。

インフレ時代も同じです。

「売上を増やせば会社は良くなる」

という前提は、もはや通用しない場面が増えています。

売上ではなく、付加価値。

数量ではなく、利益。

価格競争ではなく、価値競争。

この発想への転換が、これからの中小企業には欠かせません。


社長の自由は、粗利から生まれる

僕は、経営とは「社長の自由を守ること」だと考えています。

自由とは、

  • 資金繰りを心配せず眠れること
  • 値引きをしなくても選ばれること
  • 好きな顧客と仕事ができること
  • 将来への投資を自分で決断できること

その自由を支えているのは、売上ではありません。

十分な粗利と、会社に残るお金です。

インフレ時代だからこそ、売上を追う経営から、お金を残す経営へ。

その視点の転換が、これからの会社の未来を大きく左右するのではないでしょうか。

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