経営者には不安がつきものです。
でも先日のブログ「経営における古典的現実主義」でも述べた通り、経営者の不安はなくなることはありません。
経営者の抱える不安は「原因」と「時間」に分類されますが、その「原因」のほとんどすべては「人、モノ、カネ」といった経営資源への不安です。
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さて、その経営資源のうちの「カネ」。
「カネ」って、いうまでもなく極めて複雑かつ多岐にわたる原因によって、複雑かつ多岐にわたる問題を引き起こすものですよね。
でも考えてみると、「カネ」の問題ってどんどん要約していくと、最終的な「足りない」というところに行きつきます。
つまり「カネ」の問題って、究極的には「量の問題」なんですよね。
なんで複雑になるのかといえば、「量」の過不足が、今は足りるけど、明日足りない、とか時間の経過にリンクして発生するからです。
「カネ」の問題がシンプルに「量」の問題であるならば、「量」を増やせばよい。
「キャッシュフロー経営」的には「インフロー」を増やす、特に「営業キャッシュフロー」における「インフロー」を増やすということ。
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ここで「マーケティング」が登場します。
広告宣伝もビジネス上の人脈形成も異業種交流会も、つまるところお金の「量」を増やすための行動です。
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やっと本題。
売上、つまり「カネ」が増えれば万事オーケーなのか。
売上が上がれば、万難を隠すのか。
わたしの実感としては、「ほぼ」その通りだと思います。
会社の人間関係がぐちゃぐちゃでも、スーパーブラック企業でも、社長がスーパーワンマンでパワハラ体質でも、売上が必要量以上に流入していれば会社はつぶれない。
社員が辞めてもカネで買ってきちゃう。
だから経営者的には「売上拡大」にまい進するのが当然の義務で、これが出来ない経営者は経営者失格だと思います。
潰れちゃうから。
潰れちゃすべておしまい。
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ただし「論語とそろばん」という言葉がある通り、売上至上主義で倫理というブレーキが働かない会社は、エンジンとハンドルだけでブレーキのない、危険極まりない●●●モーターみたいな会社になっちゃう可能性がありますね。
そうなると結局売上が落っこちて「カネ」がなくなるから、潰れちゃう。
そんなわけで「売上が上がれば万難を隠す」というのは、「ほぼ」という冠が付くんだと思います。
でも売り上げが悪い会社の社長は、だいたい言い訳が多いんだよね。
つべこべ言わずに「カネ」を作ってくる力強さが、経営者には必要だと思います。
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